建築の仕事をしていらっしゃらない方は、あまりご存じないと思われますが、
「準防火地域」という規制があります。
市街地における火災対策の地域です。
しかし「準防火地域」には問題があります。
木材を多用した日本の街並の創成、保存が難しい点です。
木材で窓をつくりたいのに、規制で網入りガラスのアルミサッシになってしまったり、外壁に板を貼りにくくなったりします。(延焼のおそれのある部分)
「準防火地域」は高度経済成長期にエリアを指定し、そのままだったりもするので、人口が減少する現在の地方都市においては、かなりオーバースペック(指定し過ぎ)のような気もします。
景観、施工コスト、市街地が低密度で、建築技術、暖房等も変化していることをふまえ、「準防火地域」の見直し、解除を検討するケースが出てきています。
足利でも足利学校、鑁阿寺周辺の「準防火地域」の一部を解除し、街並をつくった方が良いように思います。
※「防火地域」については触れませんでした
「準防火地域」の見直し
・苫小牧市、準防火地域見直しへ(苫小牧民報社)
・苫小牧市 防火地域及び準防火地域の変更素案について
・江差町 町景観条例以外の歴史的景観形成をより推進するためのルールについて
・富良野都市計画準防火地域の変更(案)
・国土交通省国土技術政策総合研究所 研究資料 → P52
千葉県香取市佐原地区 準防火地域指定の解除による、伝統的様式の木造建築の新築・建て替え
・国土交通省 九州地方整備局
「鹿島市肥前浜宿における歴史的風致を活かしたまちづくり」
(準防火地域指定を解除)
小布施町 (準防火地域なし)