春になると、上田敏が ロバート・ブラウニング(Robert Browning)のPippa's Songを訳した「春の朝」を想い出します。上田敏の訳詞は殆どそうですが、五音、七音の訳詩が好きです。
時は春、
日は朝(あした)、
朝は七時、
片岡に露みちて、
揚雲雀(あげひばり)なのりいで、
蝸牛(かたつむり)枝に這ひ、
神、そらに知ろしめす。
すべて世は事も無し。
The year's at the spring,
And day's at the morn;
Morning's at seven;
The hill-side's dew-pearl'd;
The lark's on the wing;
The snail's on the thorn;
God's in His heaven--
All's right with the world!
上田敏は夏目漱石と同時代の英文学者で、漱石と同じ1916年に亡くなっています。
享年41歳。驚くべき才能ですね。
先日、バカボンのパパを超えたと思っていましたが、上田敏をも年齢では超えてしまったことに驚いてしまいます。
いつの間にか900円を超えているのも驚きです。まだお持ちでない方はぜひ!